霊の世界と出会って①

 

私が「霊」を初めて見たのは本当に小さい頃です。
2歳くらいだったと思います。
初めて見た人は「父方のお爺ちゃん」だったと思います。
その記憶はぼやけていて余りはっきり憶えていません。

「アイリ」さんと「ケイジ」さん。
この方達はかなり長く小さい頃の私のそばにいてくださったのです。

アイリさんは、
今思うとたぶん高校生くらいだったのではないかなと思います。
和服というか単衣というか、和の装いなので、日本の方だと思います。

現れるのは、いつも私が「さみしがってる時」でした。

3歳くらいの私は二階の部屋で寝かされていました。
親は部屋を暗くして寝かせようとするわけです。
真っ暗が怖くて、びゃんびゃん泣きます。
あまりにも泣くので「豆電球」を点けてくれるんです。
それでも泣き止まない。
布団に入っていてもすぐに起きて、部屋を出ようとする。
部屋の外では父が扉が開けないように、どーんと座っていましたから、どうやっても外には出られない。泣き疲れて、ひーんひーんとぐずって、そのうち寝てしまう。
そんな感じだったんだと思います。

いつなのは憶えていません。
或る日。

泣き疲れて布団に入って、ぐずっていたら、
突然、暖かい手が額の上にあらわれたんです。。
見えたのが「手だけ」だったら絶叫するところですが、幸い手の先にはちゃんと人の姿がありました。もうこの頃には何回も霊の姿を見ていたので、すぐに「私にしか見えない人」だとわかりました。
急に現れると怖くなってしまうんですが、この時の私は不思議と怖くなかったんです。

その手は暖かくて、心地よくって。
そして薄明かりの中で微笑んでいる女性の顔はとても優しかった。

だれなんだろー。
あったかいなー。
あーねむいや。

そんなことを思ったのを憶えています。

お出でになると、いつも横に添い寝してくれたんです。

話をした記憶は曖昧です。
でも名前を聞いたことは憶えています。
普通のやりとりではなかったんです。

「体の中から声が聞こえる」といった感じでした。
これは霊とコミュニケーションを取った一番最初の体験の記憶です。
結構いろんなことを言われた気がしますが憶えていません。

私には優しいお姉さんとしか思えませんでした。
アイリさんは小学校にあがるころにはもう現れませんでした。

いつでも「霊」がそばにいて。
「遊んでもらう」なんてことをしょっちゅうでした。
一人で遊んでいるつもりはありませんでしたが、
周りは一人で遊んでいると思っていたんでしょう。

「ケイジ」さんとの想い出。
私も小学校に行き始めた頃から、だんだん自分には見えて他人に見えていない、この「霊」というものが怖くなってきたのです。

そんな時に霊の世界を教えてくれたのが、ケイジさんだったんです。
遊んでくれるお兄さんの一人だった彼はアイリさんとも顔見知りのようでした。
・・・もしかしたら恋仲だったのかもしれません。

彼が現れる時もアイリさんと一緒で「淋しいとき、心細くなったりしている時」なんです。
気がつくと隣にいてにっこりを笑顔を浮かべている。怒られたこともありません。
呼んでも出て来てはくれません。
本当に淋しかったり、辛かったりすると現れる。
もの凄くかっこいいんです!
どうかっこいいか説明できないんですが。
でもなんか惹かれました。

小学校の3年生くらいまでいらっしゃいました。

友達とケンカして、淋しい気持ちだったりすると、
「あんまりに気にすることはないからね」と言ってくれたり、
母親とスーパーに買い物に行って、
知らないおばさんからいきなり怒鳴られたりしたとき。
「あの人は淋しいから、君に八つ当たりをしているんだ」と言ってくれたり、
お寺の境内を歩いているとき、なんか気になるものが見えたとき、
自然に足が向き、それに向かって歩き始めたとき。
「あっちにはいっちゃいけない。戻って来られないから」と言ってくれました。

静かな方ではありませんでした。
この方は朗らかですが熱い男。
私のかっこいい男の人の基準が「ケイジ」さんなんです。

そのケイジさんとの別れは、知らず知らずにうちに起こっていたんです。

小学3年生だったと思います。
私はいじめられっこでした。
いじめられたりしていると。
それを見て腹を抱えて笑っていたりする霊がいるんですよ!

悔しい気持ち、悲しい気持ちが私を支配していきました。
そうなってもケイジさんはもうお出でになることはありませんでした。

むかつく霊がたくさんいました。
真剣な時に場違いなことをして、イライラしたり。
そういう方が増えてきて「霊」というものが嫌いになっていったんです。
いろんな霊が私の前を通り過ぎてきました。

振り返って考えてみると、
今、考えれば、何故ケイジさんが出てこなくなったのかはよくわかります。

本当に嫌な子供になっていたからです。。
子供っぽくない。生意気。可愛げがない。

ケイジさんがそばにいて、いろんな事を教えてもらって、ちょっとみんなと違うんだぜ~みたいな感じが、バンバン出ていたんだと思います。

いじめられたは当然なんでしょうね。
原因は自分で作っていたんですから。

反省せずに人のせいにして、霊のせいにしていたから。

もうケイジさんは見えなくなってしまったんです。
淋しくなっても。心細くなっても。
波調が合わなくなってしまったから。
姿を見ることはできなくなってしまったんです。

アイリさんはとても優しいお姉さんでした。
ケイジさんはとても熱いお兄さんでした。

強烈な印象の残る想い出がある霊の方達です。

もうあれから三十年くらい経っていますから、
もしかするともう転生の準備に入られているのかもしれません。
私が死んであの世に行っても逢えるかどうかわかりません。

むかつくと思った方達も。そばで教えて下さった方々も。
私にいろいろな事を教えて下さった大切な方達です。

深く感謝を捧げます。ありがとうございます。
またお逢いできることを切に願って。

今になって考えると本当に不思議な霊の皆さん達です。

私と霊の世界はこのように始まったのです。(続)

追記(2011年4月21日)

大幅に書き直しを致しました。

このブログを始めようと思ったとき。
私は「霊の世界に出会ったその時」から書き始めていたのです。
今に至るまでの流れをまとめてみたいなと思ったのです。
記憶を手繰りながらですので少しづつになると思いますが、書いていきます。

実はアイリさんとケイジさんの事は今のまですっぽり忘れていたんです(汗)

この世に生きる人間が「霊の世界」に触れるときは人それぞれです。
これから「霊の世界に関わるお仕事」を始めようとされる方々、
もうされている方々にとって何かお役に立てれば望外の幸せです。

堀之内聖薫 拝

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